平成30年度 里山ボランティア育成講習会(第7回)


2018年9月24日(月) 9:00~ 第7回 稲刈り

 
 前回の里山ボランティア育成講習会から約2か月ぶりの開催となりました。
なぜ2か月間も行わなかったかというと、8月はとにかく暑いからです。暑い8月は避けて、涼しくなり始める9月から、全12回の後半戦である第7回の講習会が行われました。ですが今日は暑い日でした。作業をすると汗が出ます。汗をかくと体の水分量が減りますねcoldsweats02
 ところで人間の水分量ってどれくらいか知っていますかsign02調べてみたところ、新生児では約80%、成人男性と成人女性はそれぞれ約60%と約55%、高齢者は50~55%だそうです。もちろん生活習慣等により変わりますが、人間の体の半分以上は水分でできているということですねwink今回の講習と関係ないじゃんcoldsweats02と言いたくなりますが、水分量という話は出てくるのでしょうかsign02
 

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 本日の「稲刈り」作業の説明です。鋸鎌を使って稲を刈るのですが、利き手は鋸鎌を持って、逆の手で稲を持ちます。稲を持つときの注意として、親指は上向きにして稲を刈るのがポイントです。親指を下向きにして稲を刈ると、親指を鋸鎌で切ってしまうことがあるからだそうです。また、複数人で行う場合は間隔を空けて作業を行いましょう。隣の人を鋸鎌で切ってしまう可能性があるからです。どちらも考えただけでぞっとしますねcoldsweats02
 

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 田んぼに移動し、実践指導です。稲を5~6株分刈り束ねたら、刈った位置から15㎝ほどの位置をわら縄で巻いて結びます。ここでのポイントは、きつく結ぶということです。その理由は後ほど。
 
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 稲は育っていますねhappy02第2回講習会の田植えから比べると一目瞭然です。田植えの写真は第2回講習会の記事をご覧ください。第2回の記事はこちら
 あれ?すでに稲が稲架(はざ:写真左の稲を掛けて乾かす設備)に稲架掛け(はざかけ)されていますね。これは小学生が行いました。本日は残りのスペースに束ねた稲を稲架に掛けていきます。
 
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 本日の作業風景です。間隔を空けて作業をしていますhappy01バインダーと呼ばれる稲刈り機を使えばすぐに終わりますが、講習会は手作業で行います。手作業は時間もかかるし大変ですが、終わった後の達成感をみんなで味わえるのが手作業のいいところだと思います。
 

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 休憩中の写真です。おや?一か所に集まっていますね。何をしているのでしょうかsign02
 

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 その理由がこれです。稲にくっついている黒い塊が話題を集めていましたsign03この黒い塊の正体は「稲魂」(いねだま)と言われています。この稲魂とは稲の穂に自然につく麹菌(こうじきん)です。この稲魂ですが、お酒や味噌、醤油を作る元となる「麹カビ」が含まれていますcoldsweats02細かな手順は省きますが、この稲魂を蒸した米に入れて40度の温度と100%に近い湿度の環境に置くと麹カビが繁殖します。繁殖した麹カビがお酒や味噌、醤油を作る元になるということです。この麹カビが話題になっていました。sign03
 

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 わら縄で束ねた稲を半分に割いて稲架に掛けていきます。穂を下にして掛けていきます。茎に残る栄養を先端のお米に行き渡らせるためです。わら縄の結びが緩いと、稲がスルスルと落ちてしまいますので、稲架に掛ける前に、しっかりと稲を結ばなければいけませんshine
 

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 稲架に掛け終わりました。右側は小学生が掛けた稲で、左側が今回の講習で掛けた稲です。あれっ、稲の色が違いますねsign02これは、稲架掛けを行う理由である、天日干しを行った時間の差です。稲刈りを行った時点の稲の水分量は20~30%ですが、天日干しを行うことで稲の水分量を15%以下にします。人間の体は半分以上が水分でできているので、稲の水分量は人間の水分量のおよそ半分以下ということですね。右側は水分量が減っている稲で、左側は水分量が多い稲ということです。水分量が減ると、体積も減ります。稲の束を結んでいるわら縄をしっかりと結んでいても、天日干しを行うと稲刈り時よりも体積が小さくなるので結果的にわら縄が緩くなってしまいます。きつく結ぶことは大切ですねhappy02
 

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 はざかけを終えた達成感を感じながら記念撮影smileこの後、雀対策の防鳥ネットを被せてしまうのでこの瞬間しか撮影の時間がありませんwobbly貴重な瞬間です。
 

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 稲を掛けた稲架の前で本講習受講生の女性陣をぱしゃり。この絵、どこかで見たことがあるような…。そうです。「落穂拾い」ですsign03一人多いって?細かいことは気にしてはいけませんcatface「落穂拾い」のように田園風景がある場所というのも現代では少なくなっているので貴重な写真ですsmile
 

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 一人増えただけなのに「落穂拾い」から劣悪な労働環境の下で働く人たちへと変わってしまいましたcoldsweats02
写真だけで「地主さま~crying」「おら、働けpout」という声が聞こえてきそうです。
 

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 雀対策の防鳥ネットを被せました。右側のブルーシートは雨除けの対策をしています。左側はなんでブルーシートを被せないのsign02と思いませんか?この講習会で行った稲刈りは、9月29日に脱穀を行います。5日しか間が空いてませんcoldsweats02対して右側は稲刈りから脱穀まで期間があります。現代の農法はコンバインという機械を使って稲刈りと脱穀を同時に行ってしまいますが、天日干しをする場合1~2週間程度行うのがよいとされています。5日は短いのですが、今年は酷暑で田んぼの水分が少ないこともあり、元々稲に含まれる水分量が少ないのです。右側は左側に比べて長い期間天日干しを行うことから、穂発芽(ほはつが)してしまう可能性があります(穂発芽については2016年度田んぼづくり講習会第6回の記事をご覧ください)2016年度第6回の記事はこちら。天日干しの期間は地域や気候、田んぼの条件等によって変わりますので、参考程度にお願いします。まとめると、右側は左側よりも長い期間天日干しを行うので、穂発芽対策をしているということですhappy01
 
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 最後に肥料を撒きます。今年で田んぼつくりが終わるわけではなく、来年もこの場所で田んぼづくりを通して里山的環境を活用していくためです。
 

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 本日の作業は以上です。お疲れ様でした。