平成30年度 里山ボランティア育成講習会(第6回)
2018年7月21日(土) 9:00~ 第6回 草取り②
今日は6回目の講習会です
まずは現在の田んぼの様子や、これからの稲の育つ様子を、講師の先生に教えてもらいます
稲は前回よりもさらに大きく成長して、田んぼ内の水は少なめです
今回水が少ないのは、雨が少なく暑い日が続いたためです
田んぼは中干しのような状態になっています。
中干しとは、田んぼの表面が割れるまで水を抜く農法です。そうすることによって稲が水を求めて、根を伸ばそうと活性化します。さらに土壌が乾くことで土壌内の通気性がよくなり、湿気が多いと発生率が上がる病気を防ぐことができます
今年の稲は8月15日頃に開花し、花は朝の9時頃から3時間ほどしか開かないそうです
ぜひ貴重な稲の開花を沢山池の里山に見に来てください
今回の作業では2度目の田んぼ周辺の草刈りと、田んぼの草取りを行います。
田んぼ周辺の畔の除草では、手鎌を使って刈ります
草刈り後です
きれいに刈れました
畔で大きく育っていた雑草はカラムシで、全国に分布している生命力の強い植物です。カラムシは、2回目の講習会のブログでも紹介した植物です。茎の部分を裂いて織ることで、昔はカラムシ織りとして利用され、現在でもお盆の苧殻(おがら)に利用されています。
次は草取りです
田んぼの中の雑草には浮草やタイヌビエがありました。
タイヌビエは、昔食用の穀物として利用されていたヒエとは違います。
漢字は 田犬稗 と書きます。田んぼに発生するイヌビエという意味です。「犬」という言葉には ”似ているが利用できない” ”違うもの” という意味があり、食用としては利用できないという意味のようです。
イネに紛れて生育し、稲の刈り取り時期にはすでにすべての種子を散布して、翌年にはさらに増えて稲の成長を妨げてしまいます
そのため、できる限り取り除きます.
見た目は稲にそっくりですが、よく見ると稲と比べて広がって育ち、根元に毛がないということを教わりました
ですが、見分けるのはとっても難しいです
ほかにも今回は沢山池の里山内で行われている湿地再生の作業も見学しました。
作業はNPO法人の方と講習会OBの方で行っています
再生作業をしている場所は、40年前までは田んぼとして利用されていましたが、そのあとは放置されていたため、整備するのは大変な作業です
特に樹木を取り除く際には、通常は重機を使いますが、ここでは重機は使えません。使ってしまうと大きな穴が開いてしまい、水管理が難しく、将来田んぼとして利用する可能性が出た時に田んぼとして利用ができなくなってしまいます
そのため、作業は地道に進めていきます
去年復田した田んぼには、将来、講習会用の田んぼとして使えるか、また里山的環境の一つである棚田が再生できるかを試すため、試験的に3列のみ稲を植えています。
新しい田んぼができるのが楽しみですね
最後に使用した道具を片付け、次回の予告を聞いて終了です。
とても暑い中での作業でしたが、無事に終わり良かったです
皆さんお疲れ様でした