平成30年度 自然観察会「沢山池の里山で春の訪れを発見!」
2019年3月24日(日)9:00~ 沢山池の里山で春の訪れを発見!
今年も開催です。自然観察会!
この自然観察会は親子での参加が多いです。子供が新年度や新学期を迎えることで新しいクラスになじめるか不安になる子もいると思いますが、自然とふれあうことで不安を和らげましょう
観察会は3つのコースがありますので、コースごとに紹介します
まずは「1 海、川、里山の自然体験」から
こちらは横須賀市民病院あたりにある斉田浜から川をさかのぼり、沢山池の里山でピクニック?をした後関口牧場までを歩くコースです。斉田浜を「さいだ・・」と呼んでしまったそこのあなた!「せいたはま/せいたばま」が正解ですよ
斉田浜は長浜海岸や三浦海岸といった夏場になるにつれて海水浴で賑わう場所ではありませんが、のんびりとした時間を過ごしたい方にはよい場所です
それでは川の上流へレッツゴー
右手側には西行政センターと横須賀市民病院、左手側は西浄化センターがありますということはこの写真の手前側に川と海の境界である河口部分と斉田浜があります。ところで、川と海の境界ってどこなのでしょうか?海上保安庁の第五管区海上保安本部のホームページによると「海と川の境界は、一般的には河口部の両岸を結ぶ線が境」とされています。ということは河口部の両側を結ぶ境は海の海水と川の淡水が50%ずつ存在する水なのかな・・・ということはありません。塩水は淡水よりも重いため、河口部分の浅い場所では淡水が、深い場所では海水の割合が高いということになります。
川沿いを上流に向かって歩いていきます。
川の水って途絶えませんよね。川の水は上流部の山から下流部の海に向かって流れていますが、上流部の水が途絶えることなく流れ続ける理由はほとんどの方が「嫌だな~」と感じるアレです。そうです、「雨」です雨が山に降ると雨水が山に浸水し、数年かけて川の水になり海に流れます。
右手に川、左手に菜の花です。旬の菜の花を見ながらの散策は自然を感じられますね。
沢山池の里山に到着して川遊びをしています。みなさん網を片手に水生生物をゲットするのに夢中です
ゲットした成果を見てみましょう
ドドーン!!という効果音が合う大きな生き物はいませんが、カワゲラの一種やサワガニなどが取れました。アメリカザリガニも取れましたが、生態系被害防止外来種なので駆除しましょう。アメリカザリガニを駆除しなければいけない理由はこちら→学ぼう!在来種と外来種の関係
最後に関口牧場でアイスクリームを食べて解散です
続いては「2 カエルの産卵と野鳥観察」
こちらは沢山池の里山で見られる野鳥や田んぼにあるカエルの卵を観察したり触ってみたりするコースです。
まずは今日の説明です。奥にいるお二人が本日の先生ですが、上を向いています。さっそく野鳥を見つけた模様です
ひとつ前の写真から少しだけ移動した地点です。写真では伝わりませんが、望遠鏡の先にカワセミが見えます。70mほど離れている場所にカワセミがいるので、私の目でもデジカメでもその姿を捉えることはできませんでしたのでこの写真でご勘弁を・・・。
カエルの卵はどこかな・・・?なんと、すでにオタマジャクシでした本日と昨日は寒かったのですが22日以前は暖かかったので、その時に孵化したのでしょう。
写真では見えにくいのですが、女の子が持っているのはオオケマイマイの殻ですオオケマイマイは殻に毛が生えているのですが、中身が殻と離れてしまったり寿命が尽きて殻のみになると、毛が抜け落ちてしまいます。他には、ミスジマイマイの殻も見つけることができました。
光の反射で大変見えにくいのですが、ウグイスの泣き方について解説しています。ウグイスの鳴き声といえば「ホーホケキョ」をイメージする人が多いと思いますが鳴き声は個体によって違います。「ホーホケケキョ」と鳴く個体もいれば「ホーホケ」と鳴く個体もいます。親の鳴き方を教わったらその鳴き方で鳴くように努力する習性の鳥なので、よく聞くと「ホーホケキョ」以外の鳴き声も聞こえてくると思います。
先生が疑似的な野鳥の巣を作っています。野鳥は木の枝や草を集めて巣を作ります。同じように擬似的な巣を作ってみましょう
草に木の端材を敷いています。暖かそうですね
大きい。大きすぎるこれには先生も「恐竜の卵がありそうな大きさだね」との一言。秘密基地にあったら暖かそうですね
生き物を見つけ、その生き物の生態を知ることができるのがこのコースです!
最後に「3 親子の自然遊び」のコースです
このコースは、沢山池の里山を散策したり、川遊びをしたり、自然素材を使ったものづくりなど、内容が盛りだくさんです!
2グループに分かれて、しゅっぱーつ
川沿いの道や山の中を散策します。舗装されていない柔らかい地面を歩いていきますよ
右下の写真は、ロープを掴んで下りないと「ズルズルズルー」と滑り落ちてしまいます。筆者は急な斜面を登るより降りるほうが難しいと思うのですが、皆さんはどうでしょうか
2グループが合流しました。渡されたのは1枚の厚い木の板と長さがそれぞれ違う8枚の薄い木の板にテープ。何を作るのでしょうか?
正解はこれです。カラコロ木琴ですカメラマンの指が入り込んでいますが、見なかったことにしてください
では作っていきましょー!!
作り終えたら絵を描いていきます。個性が出ますね
ここからは自由時間です。自然を舞台に何をして遊ぶのか、発想力が問われます
こちらはブランコです。ブランコと言っても、木にロープをつるしただけの簡素なものです。
木登りをしています。落ちないように気をつけて(そわそわ)
写真だけで「アーアアーー」という大きな声が聞こえてきそうです。「アーアアー」でおなじみ?のター〇ンは雄叫びを上げながら蔦から蔦へと飛び移りましたねここにはロープがいくつも・・・この先はご想像にお任せしますもちろん頭に巻くターバンではありませんよ
思い思いに自然とふれあえています。ブランコにしても木登りにしても木の幹や枝が折れたらケガをするのでは??と思う方もいると思います。ですが、そこがいいのです。子供は「木が折れるから危ないよ」と言われても体験しない限り「大丈夫だよ」と思う子もいると思います。「百聞は一見に如かず」ということわざがありますが、この言葉には続きがあります。「百聞は一見に如かず。百見は一考に如かず。百考は一行に如かず。」まだ続きがありますが、気になる方は調べてみてください。この言葉の意味は「聞くだけでなく、実際に見てみないとわからない。見るだけでなく、考えないと意味がない。考えるだけでなく、行動するべきだ。」です。「危ないよ」と聞いて学ぶよりも、行動した結果「危なかったんだ」と理解するほうがより理解するということですね
この豊かな発想がこれからに生きていけばこの観察会はいい経験になったといえるのではないでしょうか
これにて本日の自然観察会は終了です。来年も3月に開催予定ですので、1年後に会いましょう。