【共催イベント】「学ぼう!在来種と外来種の関係」


  平成30年7月16日(月) 10:15~15:10

 

横須賀でも30度を超える暑い日が続いていますsun

とても暑いですね。熱中症対策は万全ですかsign02国立環境研究所のデータによると、熱中症にかかる男女比は、男性が6割以上を占めています。これは、筋肉量が多いほど体温が上がりやすいことや、体脂肪が少ないほど外気温が体内に伝わりやすいからです。だからと言って女性は熱中症にかからないというわけではないので、こまめな給水や帽子をかぶる等の熱中症対策をしましょう。sun

 

本日は小学生を対象にしたイベント「学ぼう!在来種と外来種の関係」が行われましたhappy01

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帽子をかぶっている小学生が多いですね。熱中症対策をしている証拠ですhappy01

主催は、公益社団法人横須賀青年会議所(Junior Chamber International Yokosuka)で、講師の先生は里山ボランティア育成講習会でもおなじみNPO法人三浦半島生物多様性保全代表の天白牧夫さんです。

最初にイベントの主旨と、外来種のアメリカザリガニを捕獲する方法と意味について講義がありました。

アメリカザリガニを捕獲しないと、沢山池に本来生息しているサワガニやトンボの幼虫といった在来種の生活がアメリカザリガニによって脅かされてしまいます。在来種のためにアメリカザリガニを捕獲しなければなりません。

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それではザリガニ捕りの始まりですhappy02参加者48人の小学生が5つのグループに分かれてアメリカザリガニを捕獲していきます。

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アメリカザリガニを網で捕まえていますね。ザリガニ捕りと言えば、割りばしや木の棒にたこ糸を巻き、するめいかを使って捕っていた記憶のある方がいるかと思いますが、今日はその必要がないくらいにそこらじゅうにザリガニがいるのです。ですから今回はアメリカザリガニを手か網で捕ります。手でも捕れるのですが、アメリカザリガニも捕まるものかとハサミで応戦してきます。挟まれたら出血することもあるので網で捕るのが安全です。

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サワガニですcancer沢山池に生息している在来種ですね。サワガニを守るためにも、アメリカザリガニを一匹でも多く捕まえなければなりませんpunch

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「ザリガニ捕ったーsign03」と参加した子供たちが自分で捕ったアメリカザリガニを見せつけていますsmile

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サワガニ広場で見つけられたアメリカザリガニを捕り終えたので、サワガニ広場の上流(写真左)と下流(写真右)に場所を移してアメリカザリガニを捕獲します。子供たちもザリガニをいっぱい捕れて楽しそうです。

では、アメリカザリガニ捕りの成果を見てみましょう。

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大量です。ケースとバケツの中はアメリカザリガニでいっぱいですcoldsweats02子供たちも楽しみながらザリガニ捕りができたと思います。現代では自然と触れ合える場所が減っている傾向にあるので、小学生がアメリカザリガニを捕る機会もほとんどないのではないでしょうか。アメリカザリガニを捕るだけではなく、在来種であるサワガニやトンボの幼虫を見ることができるこの沢山池の里山はとても貴重な場所ですねwink

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午後は天白さんの講義です。在来種と外来種について話してくれました。サワガニやトンボの幼虫といった在来種は、沢山池にもともと生息している生き物です。対して、外来種とは海外から来た動植物だと思われがちですが、実はその地域の外から人の手によって連れてこられた動植物を外来種として呼びます。この沢山池では、人の手によって持ってこられたアメリカザリガニは本来沢山池で生息している生き物ではないので外来種として扱います。

例えばですが、平作川で捕ったどじょうをこの沢山池に放したら、そのどじょうは外来種となります。どじょうくらいでsign02と考える方もいるかと思いますが、生き物は同じ種類でも生息している地域によって遺伝子が違うのです。見た目は同じでも中身が違うので放すのは絶対にやめましょう。人の手によって沢山池の里山の外から沢山池の里山に持ち込まれた動植物は外来種として扱われるということです。

ところで、外来種は、すべてを駆除しなければならないというわけではありません。ではなぜ、アメリカザリガニを駆除しなければならないのでしょうかsign02それは、アメリカザリガニが日本の侵略的外来種ワースト100に入っているとともに、要注意外来生物・・・ではなく生態系被害防止外来種(要注意外来生物という名称は平成27年3月に生態系被害防止外来種に名称が変更されました)に指定されているからです。生態系被害防止外来種とは、数多くいる外来種の中でも、特に生態系に影響を及ぼす可能性のある動植物のことです。このアメリカザリガニですが、いつごろ日本のどこに入ってきたのか知っていますかsign02

アメリカザリガニは1927年にウシガエルの餌として20匹ほどが鎌倉に持ち込まれました。鎌倉が最初の持ち込み先とは驚きですねeyeアメリカザリガニを池で育ててウシガエルの餌にしようとしましたが、アメリカザリガニが脱走をしてしまったことから、生息範囲を鎌倉から広げていき、今は日本の一部の地域を除いた日本全域に生息するようになりました。外来種の定義もアメリカザリガニが日本に来た経緯も、講義を聞いている小学生より大人たちのほうが思わず「へーー」と言っていましたsmile

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講義の間、横須賀青年会議所の皆さんが午前中に捕ったアメリカザリガニを調理してくださいました。これからアメリカザリガニの実食です。アメリカザリガニはほかの動植物を食べ尽くしてしまうほどの驚異的な食欲なので、ほかの生き物の命を守るために捕獲して駆除しますが、ザリガニ自体は自分の意思で来たわけではないので、そういう意味では「被害者」というべきかもしれません。当然ですが捕獲したアメリカザリガニにも命があります。講義の中で出てきた言葉がとても印象的でしたのでご紹介します。

「生き物の命を活かす一つの方法として、上位捕食者に食べられるということがあります。ザリガニも食べられることでその命が活かされます。しかし、食べきれないほどの数がこの沢山池には生息しています。食べられなかったザリガニは命が無駄になってしまいます。しかし、その食べきれなかったザリガニを有機肥料として畑に撒いたらどうでしょうか。撒いた畑で育った野菜を人や虫が食べれば、それはザリガニの命が間接的にですが活かされたということになります。」

命を粗末にしない、こうした道徳心を自然の中で学べる体験って貴重ですね。

それでは、アメリカザリガニの命を「活かす」ために食べてみましょう。

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殻を剝いて

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「ぱくっsign03

食べる前はためらう子も多かったのですが、一度食べたら味への抵抗がなくなり、塩ゆでしたザリガニの前で行列ができていました。食わず嫌いで終わらすのではなく、一度食べてみる勇気が大切ですねsmile

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本日のイベントは終了です。参加した子供たちには、ただ「ザリガニ捕った。楽しかったhappy02」ではなく、「もともと生息している在来種が食べられちゃうからアメリカザリガニは捕らなきゃいけないんだ。」と思っていただけたのなら「学ぼう!在来種と外来種」のイベントは成功したといえます。このイベント会場である沢山池の里山は自然体験の場としていつでも入ることができます。ですから、このイベントだけで終わるのではなく、在来種の生活を守るために、次は家族や友達と一緒に沢山池の里山に訪れ、ザリガニ捕りを楽しんでいただけたら「学ぼう!在来種と外来種」のイベントは成功ではなく大成功に変わりますhappy01ぜひまた沢山池の里山に遊びに来てください。