平成29年度 里山整備・ものづくり講座(第4回)
2017年12月16日(土)9:00〜 第4回 コース整備・門松づくり
今日は年内最後の里山整備・ものづくり講座です。午前の作業であるコース整備は、毎年それの製作に魅了されてしまう人続出のアノ作業です笑
早速、様子を見てみましょう
まずは午前中の作業の説明から。さて、今日の作業とは・・・
今日は「階段づくり」ですこの階段づくりですが、毎年階段製作職人が排出される人気作業です階段が自分の手で作れるなんてことは、人生で中々経験できることではありません。今日は階段を2か所つくります。湿地として整備している箇所があるのですが、毎回ちょっとした斜面を昇り降りしなければならなかったので、そこに階段をつくってしまおうということです
階段をつくること自体はそこまで難しい作業ではありません。にもかかわらず、毎年ハマる人がいるんですねさて、魅力はどこにあるのでしょう。
杭を両側に打ち込み、枕木を配置します。
体裁にもこだわります。
ウッドチップを撒いて完成ですもう一方の様子も見てみます
こちらは写真ではわかりづらいですが、木の根があるのでそれを活かしてつくります。木の根を杭の代わりにする、ということです
完成間近です。木槌で何をしているかというと、一段一段踏み固めるように叩いています。
土を調整します。
完成です
さて、完成までの様子を一気に写真で見てもらいましたが、果たして、なぜ参加された多くの方が階段づくりを好きになってしまうのでしょう?それは、この階段づくりに機能美と造形美、そして人の役に立つものをつくっている意識であることや様々な計算などなど、ものづくりの原点とも言うべきものが凝縮されているからではないでしょうかただ昇り降りするだけの階段をつくっているのではなく、杭の長さや形状はどいうものがこの斜面には合っているか、枕木は大きすぎないか、段差が大きく昇り降りがきつくないか、段ごとの踏み心地はどうか、段の幅はどうか、左右に装飾を施すのはどうか、などあらゆることに気を配りつつ、そして、完成した階段は自分のものではなく、多くの人が使い、便利さを感じてもらい、人々の役に立つものとして形が残りますこうした過程と結果の融合が階段づくりという作業の中にあるからこそ、講習生を魅了するのではないかと思います
これは杭をつくっているところです。
こうした作業一つ一つにこだわりながら階段が完成していくことに面白味があります
どちらもいい笑顔しています自分たちで階段をつくった達成感からでしょうか
使わなかった枕木などはまとめて置いておきます。
・・・えそんなことありませんみんな真面目に作業してますよ。真面目にまとめて置いていますよ笑
午前の作業はこれでおしまいです。昼食をとり、午後の作業に移ります。
午後は門松づくりです。この門松づくりですが、以前は参加者募集型のイベントでしたが、現在は里山整備・ものづくり講座の一環にしています。
ここでつくる門松は、直径15cm、高さ45cm程度の小さいものです。玄関やマンションなどに最適のコンパクトサイズです会社などの入り口にある立派な門松もつくれなくはないですが、時間と材料と運搬に難ありなのでつくりません
3本の竹を器に置き、倒れたりしないよう安定させるのですが、この方法は様々であり、砂を使う方法もあれば接着剤を使う方法もあります。この講座では、講師が考案した方法で固定させています。その手法とは・・・実際に講座に参加されて見てみるのが1番よいと思います
さあ、だいぶ門松の体を成してきましたあとは器の部分に装飾を施せば完成です。
装飾を施す、と言ってもホームセンターで買ってきた畳表を切って貼り付けるだけですが
完成です写真だと見づらいですが、梅の枝も活けてあるので「松竹梅」の完成です
「松竹梅(しょうちくばい)」とは、何となく聞いたことがあり何となく見たことがある言葉ではないかなと思います。何かおめでたいことと関係があるのか、はたまた映画会社か、あるいはお酒か、といったイメージを持っている方もいると思います。調べたところによると、「松竹梅」の起源は中国の「歳寒三友(さいかんのさんゆう)」とのことです。「歳寒三友」とは絵画の題材として扱われる対象であり、「寒い歳の三つの友」の三つが松、竹、梅のことを指します。松と竹は寒さに強く、梅は寒い時期でも花をつけることから「歳寒三友」は「松竹梅」そのものを指す言葉です。中国では「歳寒三友」は「清廉潔白」を表すものですが、日本に伝わり、日本では「吉祥物(きっしょうもの=縁起物、おめでたいもの)」として扱われるようになりました。つまり、「松竹梅」とはもともと絵画に描かれる題材であったということです
では、講習生も門松づくりに挑戦です
まずは竹の切り出しから
そして各々サイズを決め、作業をすすめていきます。
そして・・・
完成です
門松づくりについては過去の記事で詳しく書いているので、そちらをご参照ください
今日の作業は以上でおしまいです。みなさんお疲れ様でした