令和4年度「さと☆ぼら講習会」第5回
第5回里山ボランティア(略してさと☆ぼら)講習会を7月9日に実施しました
さと☆ぼら講習会では、
沢山池周辺の里山環境の再生と維持に携わるボランティアとして活躍してもらうため
田んぼや樹林地の整備・維持にかかわる作業を体験し、学んでいきます
第5回目は田んぼ講習で、田んぼの草取り・畔の草刈りなどをしました
田植えが終わり、里山の夏は雑草との闘いとなります
前々回は大鎌、前回は鎌での草刈りでしたが、今回は久しぶりに田んぼに入って、
水田内の雑草をとる「草取り」作業です
まずは講師の先生方から、草取り道具の使い方や、雑草の種類について
教えてもらいます
今回は大小の熊手や、ブラシなどを使うそうです
また道具以外にも、田んぼ内での害虫などについて説明を受けました
講習の田んぼにはいないですが他の地域では、鳥類住血吸虫が確認されているそうです
田んぼの中にいて噛まれるとひどいかゆみが出て皮膚炎を起こす寄生虫です
カルガモなどの鳥類や田んぼの中の貝を経由して移動していくそうで、
噛まれると1週間くらいはひどいかゆみが取れない恐ろしい虫です
対策としては、長めの足袋やゴム手袋をするのが良いそうです
草取り
さて勉強パートが終わったところで、田んぼに移動し草取り開始です
田んぼに入って早速目についたのはアオミドロです
藻類の植物で日光が遮られ、稲の成長に悪影響を及ぼします
持ってきたデッキブラシで水面を撫でるように取り除きました
また植物だけでなく、キアゲハの幼虫を見つけました
緑と黒の縞模様でオレンジの点のある見た目で、
成虫になると翅の中央上部が黒いアゲハチョウになるそうです
アオミドロのほかに前回講習で習ったイヌビエやコナギも生えていますね
コナギは今回、取っても取り切れないくらい大量に見つかりました
食べれるので良さそうにも思えますが、稲の成長や窒素の吸収を阻害します
水が少ない田んぼの草取り
順調に田んぼの草取りも終わり、当初の予定よりはやく作業が終わりました
いつも手入れしている講習の田んぼは水が豊富で雑草が少なく草取りしやすいですが、
実はほかにも水が少なく草がボーボーの田んぼがたくさん残っています
長く土が露出している所は雑草がしっかりと生えていて、鎌も必要です
水量が少ない田んぼはコナギやセリが多いのですが、水量が少ない田んぼは
イネ科が多く、またさまざまな雑草が勢い良く生えています
しかも土が乾いていて根っこごと抜きづらいため、
しっかりと成長点の下を刈る必要があります
さきほどとはうって変わって、いきなりハードモードな草取りになりました
水の量だけでこうも違うのか!と比較して学べるよい機会になりました
最後にハードな草取りとなり大変でしたが、講習生のみなさんお疲れ様でした