令和3年度 第12回里山ボランティア育成講習会
2022年1月15日(土)9:00~「令和3年度 里山ボランティア育成講習会 第12回」
今回の講習会では「階段づくり」「キノコの植菌」「自然垣根の修繕」を行いました
階段づくりでは、沢山池の横にあるようせいの小道に上がる階段をつくりました
階段をつくる材料は、里山内にある樹木を手入れする際に出た木材を使用しています
階段のつくり方は最初に段の位置を決めます。
段と段が遠すぎても近すぎても歩幅と合わず階段を歩きづらいので、実際に歩いてみて歩きやすそうな位置を決めます
位置が決まったら段の形をつくり木材を並べます。
木材は土を支え踏面(ふみづら)になる太めの木材と、その材を支える杭となる細めの木材です。
太めの木材は踏んでもぐらつかないように、木材に沿って溝を掘り埋め込みます
埋め込んだ木材はさらに動かないように、杭となる細い材を大きな木づちで打ち込みます。
杭は打ちこみやすいようにナタで先を尖らせてあります。
1段1段形になったら、全体を眺め、へこんでいる部分には土を載せて踏み固め、逆に飛び出ているところはクワで削って平らにならします。
この最後の仕上げで歩きやすさが大きく変わるのできっちりと整えます
全体が整ったら階段は完成です
天然の材料だけを使用しているので、定期的に補修は必要ですが、里山らしい階段ができあがりました
次にキノコの植菌ではナラの木材にシイタケの種菌を打ち込みました
植菌の方法は等間隔に電動ドライバーを使って穴をあけた木材に、キノコの菌が付いた駒を金づちで打ち込むだけです。
植菌した木材は原木と呼び、1か月間は密集して積んで置き、菌を木材全体に行きわたらせます。
1か月後からは立てかけて風通しが良くなるように置いておき、2回目の秋ごろからシイタケが収穫できるようになります
シイタケを収穫するためには原木を直射日光が当たらない場所に置き、夏場は定期的に水をかけるなどの手入れが必要です
最後は自然垣根の修復を行いました
自然垣根は沢山池の裏側にある垣根です。
沢山池は沼のように沈む深みがあり危険なため立ち入れないように垣根を設置しています。
自然垣根で使う材料も樹林地管理で切り落とした不要な木材を使用しています
つくり方は等間隔に打ち込んだ杭に枝を固定するだけです。
枝の向きや位置は講習生の皆さんの感性で決めていきます
枝の太い部分はネジを使ってしっかりと固定し、細枝の部分はシュロ縄で結びつけます。
シュロ縄の結び方は垣根結びです。 垣根で良く使われる結び方で、しっかりと固定できてゆすっても結び目が緩みにくいのが特徴です。
この垣根結びは講習会の中で何度か習っていますが、きつく結ぶのは少し難しいので繰り返し結んでコツをつかんでもらいます
枝を固定し終わったら自然垣根の修繕は終了です。
整然と並んだ竹垣とは違った雰囲気の垣根が完成しました
作業終了後は沢山池の里山でのボランティア活動を紹介しました
沢山池の里山はだれでも遊びに来られる横須賀市の公園です。
里山の日常管理作業は管理者である市が依頼した団体のみができるため「里山ボランティア講習会の講習生」となって、講習会卒業生によるボランティア団体である「横須賀里山田んぼ倶楽部(通称さとたん)の会員」にならないと参加できません
そのため、来年度も引き続き里山での活動を希望する講習生の方には、さとたんの会員になっていただく必要があり、講習会最終回で案内させていただきました
以上で令和3年度ボランティア講習会は終了です。
最後までご参加していただいた講習生の皆さんお疲れさまでした。
今後もぜひ沢山池の里山へ遊びに来てください
1年間ありがとうございました