令和3年度 第9回里山ボランティア育成講習会
2021年10月16日(土)9:00~「令和3年度 里山ボランティア育成講習会 第9回」
今回の講習会はカントリーヘッジ修復と植栽木管理を行いました
カントリーヘッジとは枝や幹を積んでつくる垣根のことです。
沢山池の里山では樹林地整備で出る端材(はざい)を活用しています
端材とは切り落とした枝などの木材のことです。
カントリーヘッジをつくることで端材を有効活用できるだけでなく、木材同士の隙間に生きものが住み、その生きものをエサとする生きものも集まります
さらに木材は土に面している部分から朽ちて土に還り里山の養分となります
カントリーヘッジはすべてが天然素材でできているので毎年修繕が必要となります。
修繕方法は簡単です
カントリーヘッジに絡んでいるツルや雑草を取り除き、ぐらついている杭を抜き新しい杭に更新します。
杭を更新したら、古い木材の上に新しく木材を積んで1mくらいの高さにします
杭は先をナタで鉛筆のように削り打ち込みやすくします
積むときは細かいものから積み上げ、細かい木材が動かないように大きな木材を最後に重りとして乗せます。
杭を打ち込んだり木材を積む作業は力のいる作業なので、講習生同士で協力して作業を進めます
里山のカントリーヘッジは何年もかけて修繕を行っているので、よく見ると場所によって木材の状態が違っています
古い木材のところは色が黒く変わっていて、地面に近いところは触るとボロボロと崩れるくらいに脆くなっています。
木材はほかにも虫が穴を開けたものやキノコの生えているものなどがあり、隙間からはミミズや昆虫が出てきました
作業している間だけでも多くの生きものの住み家となっていることを感じることができました
カントリーヘッジをきれいに修繕できたので横の通路整備も行いました。
通路に飛び出している樹木の枝を切り落とし、ササを刈り取ります。
この時に切り落とした木材もカントリーヘッジに積み、里山内の中で循環します
午後は植栽木の管理を行います
植栽木の植栽場所に上がる階段を整備します。
階段も里山内の端材を利用します
踏み面の土が流れないように支える木材とその木材が動かないように抑える木材を使います
階段の整備が終わったら植栽木の管理を行います
植栽してある樹木は「コナラ」という種類です。
沢山池の里山には常緑樹が多いので、冬になっても葉がほとんど落ちず、葉が厚く積もっている場所はあまりありません。
そのため生きものの住める環境を増やすことを目的に、里山内のどんぐりからコナラの苗を育て、紅葉する落葉樹のエリアをつくりました
植栽木の管理では周辺の雑草を刈り、樹木に絡んだツルを外し植栽エリアに入りやすくします
周辺が片付いたら植栽木を支える支柱を設置し直し、植栽木の不要な枝を切り落とします。
不要な枝は樹木の低い位置から出る枝です。
下の枝を切ることで栄養を下枝を伸ばすためではなく、樹高を高くするために使えるようになります
人が入る場所なので邪魔な枝を取り除くことも重要です
最初は雑草が茂ってうっそうとしていましたが、作業後はすっきりとしました
最後に使った道具を片付けて講習会は終了です
次回の講習は樹林地整備作業と竹垣づくりを行う予定です