令和3年度 第8回里山ボランティア育成講習会
2021年10月2日(土)9:00~「令和3年度 里山ボランティア育成講習会 第8回」
今回の講習会は脱穀を行いました
脱穀(だっこく)とは稲穂からもみを外す作業のことです。
稲架掛けで干していた稲を脱穀します。
今回の脱穀に使う道具は足踏み脱穀機と唐箕(とうみ)、動力脱穀機です
足踏み脱穀機は大正時代に普及していた脱穀機です。
針金がついている筒状の動輪を回して、そこに稲を押し付けることでもみをはじき落とします
動輪は歯車でつながっている踏板を踏んで回します
この足踏み脱穀機は足で踏板を踏みながら稲を押し付けて使います。
コツは1回1回しっかりと握れる稲の量で脱穀することと一定のペースで踏板を踏むことです
一度にたくさんの稲を持って脱穀しようとすると、稲穂ごと巻き込まれて脱穀機に稲が絡まるので、自分の持ちやすい量で脱穀することが大切です
一定のペースで踏板を踏めないと動輪の回転スピードが落ち、針金にもみが当たっても外れません
足踏み脱穀機は使うのにはコツがあり扱いが難しいですが、一度にたくさんのもみを外すことができます
唐箕(とうみ)は足踏み脱穀機で脱穀したもみからワラなどのかすを分ける道具です
横についたハンドルを回し、中のプロペラで風を起こし、もみより軽いものを飛ばす仕組みになっています。
もみだけに分けたらもみは袋にまとめます。
この2つの道具は昭和前に使われていた道具です。
昭和以降は石油燃料が使われるようになり、エンジンのついた動力脱穀機が普及しました
動力脱穀機は稲穂をセットすると脱穀を行うのと同時にワラなどのかすを吹き飛ばし、もみだけを袋に入れていく機械です。
足踏み脱穀機と唐箕の作業を同時に行ってくれるだけでなく、1束1束の脱穀が早く作業者への負担は最小限であっという間に脱穀が終了します
今回は足踏み脱穀機、動力脱穀機を利用しましたが現代のお米農家では、コンバインという機械を使用します。
コンバインは稲刈り、脱穀を同時に行う機械で、コメの乾燥は稲架掛けではなくもみの状態で乾燥させます
講習会では昔ながらの稲作を体験してもらうため、足踏み脱穀機を中心に体験してもらいました。
足踏み脱穀機は足と手同時に動かすので、最初は苦戦していた講習生も、慣れると手際よく脱穀できるようになっていました
脱穀後のもみはこの後「もみすり」でもみを外し、「精米」でぬかの部分を削り、炊飯することでご飯として食べることができます。
脱穀し終わったらもみを集めて講習会は終了です
次回は樹林地整備作業を行う予定です