令和2年度 自然体験会「里山の素材で門松づくり」
2020年12月20日(日) 自然体験会「里山の素材で門松づくり」
今回は、自然体験会「里山の素材で門松づくり」を行いました
このイベントは、門松づくりを通じ幅広い世代の方々に横須賀の里山を知っていただくことを目的として開催しています
今回もたくさんのご応募がありましたが、門松づくりは確保できる材料に限りがあり、参加していただく方は抽選で決めさせていただきました。
まず、作業を始める前に門松について教えていただきました。
門松には様々な形があるそうです。
写真のように左から竹の先を斜めに切り出し天辺を切り落とす形と垂直に平らになるように切った形、斜めに切り出した形などです。
門松の形は地域などによって違うそうです。一番右がそぎ、真ん中は寸胴という切り方です。
ちなみに、一番左は江戸時代にあった形で先端をとることで周囲に敵意がないこと示していたのだとか。
さらに竹を切るときに、竹の節の部分を切るかどうかで笑い口を作ることができます。
節をまたぐように斜めに切ると、大笑いから小笑いになり、節をまたがずに竹を切るとよく見かける楕円の切り口になるので、今回の門松づくりでは好みの切り方を選んで切ってもらいます。
門松づくりは、講師の先生がつくるのを一通り見てから各自で門松を作ります
門松の作り方は最初に竹の切り出しを行います。
切るのは2種類の竹です。
1種類目はモウソウチクという太い竹で器に使います。
2種類目はマダケという細い竹で中に挿す用の竹です。
モウソウチクの切り方は、直径より1センチ短い高さになるように切り出します。
この時、上の切り口と下の切り口を水平に切り出さないと平らな場所に置いたとき傾いた器になってしまいます
マダケは穂先側を斜めに、根本側を平らになるように3本切り出します。
斜めの切り口は3本とも同じ角度で切り出せると、並べたときにバランスの良い見栄えになります
切り出した竹は、まずマダケの高さや向きなどどう配置するかを決めます。
マダケの配置が決まったら、今度はモウソウチクの器にマダケを挿して固定します。
中のマダケが抜けないくらいしっかりと固定出来たら、ゴザを巻き付けてシュロ縄を結びます
結び方は上に女結び、下に男結びです。
おんな結びは花結びとも呼ばれ、リボン結びのように大きな輪が2つできる結び方です。
おとこ結びは垣根結びやイボ結びとも呼ばれ、沢山池の里山にある四ツ目垣と同じ結び方です。
最後に松を挿し、飾りを付けたら門松の完成です
作り方を確認したので、それぞれの門松づくり体験開始です
門松づくりの感想を参加者から聞くと「竹を切る工程が大変だった」という声が多かったです
理由は、竹が硬いためまっすぐ切るのが難しいのと、力のいる作業だからのようです。
竹を切るときのコツは「穂先側(竹の細くなっている方)から切り出していく」「ノコギリをなるべく大きく動かす」などいくつかのポイントを抑えることで、切り出しやすくなります
切り出しの工程が終われば、力のいる工程は終わりです。
あとは全体を見ながら整えるだけです。
それぞれ個性のある立派な門松が無事に完成しました
参加者の皆様からは「竹を切るのが大変だったが達成感がある」や「普段できない体験ができて楽しかった」などの感想をいただくことができました
以上で自然体験会「里山の素材で門松づくり」は終了です。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました