令和元年度 自然体験会「里山の素材で門松づくり」
2019年12月15日(日)9:00~ 自然体験会「里山の素材で門松づくり」
今回の自然体験会は、「里山の素材を使った門松づくり」です
講師は三浦竹友の会の阿部先生です
今回の自然体験会は「里山の素材を使った門松づくり」なので、使う竹は沢山池の里山の中にある竹林の端材を使います
沢山池の里山の竹林は、長い間放置されていたため、竹がうっそうと茂り、人が歩ける通路もありませんでした。
竹林の中を散策できるようにするには、常に人が手入れする必要があります。手入れをしていない竹林は竹が茂って、真っ暗になってしまいます。さらに、竹はタケノコで芽を出してから2年くらいは鮮やかな緑色ですが、3年から4年経つと色が褪せたり、光合成の役割を終えた部分から枯れて倒れてしまったりして竹林が荒れてしまいます
現在の沢山池の里山にある竹林は、通路を作ったり竹を間引いたりする作業を進めているため、少しずつ通路が整えられて竹林全体が明るくなってきています
この竹林整備の活動を行っているのは、ボランティア団体である「横須賀里山田んぼ倶楽部」です。今回の講師は、三浦竹友の会会員でもあり、実は横須賀里山田んぼ倶楽部のメンバーとしても活動しています。
自然体験会では、門松をつくる前に門松について教えてもらいました。
今回作る門松は、お正月飾りの1つです
お正月の飾りは歳神様をお迎えするために飾るもので、その飾りは門松、しめ縄、鏡餅の3つです。
歳神様は各家庭に1神いて、毎年1月1日にお正月飾りを目印に家へ来て、その年の家族の健康や五穀豊穣を約束してくれる神様だそうです。
お正月飾りを飾るのは、地域によって違うようですが、12月8日頃から28日までの間に飾り、1月7日に片づけます
飾り終わったお正月飾りはどんど焼きで焼きます。どんど焼きは炎とともに歳神様をお送りする意味があります。
門松を飾る意味を教わった後は、実際に門松を作ります
まずは講師が見本で門松を作り、その作り方を見て門松づくり全体の流れを知ってもらいます。
まず、最初に竹を切ります
切る竹の種類は2種類です。
うつわ用のモウソウチクを1つと、中に挿す用のマダケを3本です。
うつわ用の竹は、直径から1㎝引いた高さで切ります。
中に挿す用の竹は上を向く切り口が斜めになるように切ります。
切り出すときのポイントは、斜めの切り口の角度をそろえることと、一番長く配置するものが38㎝以下で切り出すことの2つだそうです。このポイントを守ることで、バランスが整い見栄えの良い門松になるそうです
門松の切り方には、竹の先を平らに切り出している「寸胴(ずんどう)」と、斜めに切り落とした「そぎ」があるそうです
今回はそぎの形の門松を作ります。
竹を切り出した次は、中に挿すマダケは3本の配置を決め、テープで固定してからうつわに挿し固定します。
3本の配置は好みで調整します。
固定したマダケはうつわ用のモウソウチクに挿し、中心からマダケが動かなくなるまで、乾燥させた竹を詰めていきます。
乾燥させた竹を詰め終わったら、うつわにゴザを巻き、シュロ縄で飾り結びを結びます。飾り結びは上に女結び、下に男結びです
最後に、うつわの隙間に松の葉と講師が用意してくれた鶴と亀、梅の飾りを挿して、門松の完成です
講師の見本で完成までの流れを見たら各自で作りますが、一度見ただけでは難しい作業もあるので、講師やスタッフに細かい部分を教えてもらいながら作っていきます
ここからは各自で門松づくりを行っていきます
まずは竹を切り出す作業です
竹を切る作業は、ノコギリで硬い竹を切るので力作業です
中に挿すマダケは3本とも同じくらいの高さにする方や、大きく差をつけてみる方など、人によって違う作品になりました
うつわにゴザを巻いたら、下の余った部分は外側に広がるように折ります。
次はシュロ縄で飾り結びを行います。初めての門松づくりの中で一番難しいのは、飾り結びだと思います
飾り結びは普段使う固結びやリボン結びと違い、複雑なので結びにくく、講師に教えてもらいながら結びます
最後に松の葉と飾りを挿したら門松の完成です
少し難しい工程もありましたが、全員が完成させることができました。
参加者の皆さんの作品です
とっても立派な門松が完成しました。
以上で、自然体験会「里山の素材を使った門松づくり」は終了です
ご参加ありがとうございました