令和元年度 里山ボランティア育成講習会(第6回)
2019年9月21日(土)9:00~「令和元年度 里山ボランティア育成講習会 第6回」
今回の講習会は稲刈りです
準備運動をしっかりと行い、道具を持ったら田んぼへ移動して作業開始です
稲刈りのタイミングは、稲穂についたお米が大きく育って重くなり、穂先が垂れてくる時期が収穫適期です。
今年の稲は台風の影響で倒れたものもありました
倒れたままにしておくと、地面に触れている穂から芽が出てしまい、お米が収穫できなくなってしまいます。
そのため、倒れた稲を起こし、収穫の時期まで稲同士を結び、倒れないようにしてあります。
稲刈りの作業は、田んぼ全体に掛けてあるネットを外す作業から始めます。
このネットは、鳥にお米を食べられないようにする防鳥ネットです
防鳥ネットを外し終わったら、田んぼに入り、稲刈りを行います。
稲刈りに使う鎌はノコギリ鎌です
ノコギリ鎌は刃がギザギザしていてノコギリのようになっているのが特徴です。
雑草を刈るときに使う鎌は、草を払うように鎌を動かしますが、ノコギリ鎌は、稲の束をしっかりと掴んで根元を引き切りします。
この時、束を掴んでいる手を鎌で切りやすいので要注意です
稲刈りの講習では「稲を刈る」と「稲を干す」という作業を行います。
最初に行うのは「稲を刈る」という作業です
稲の刈り方は、稲を1株分まとめてつかみ、根元に鎌を当てて引くように切ります。
刈った稲は5株を1束にまとめます。まとめ方は麻ひもを使って根元を結びます。
この手順を、田んぼに稲がなくなるまで繰り返します
稲刈りの方法を教えてもらったら、実際に稲刈りを行います
稲刈りを行った田んぼにはカエルがいました
このカエルはヤマアカガエルという名前で山林に住んでいます。
7年前に沢山池の里山を整備始めた当初は、ヤマアカガエルの卵はありませんでしたが、5年前には120以上の卵塊が確認されています。
環境再生の成果の1つです
整備前の沢山池の里山では、田んぼが放棄され水辺がなくなってしまったことで、ヤマアカガエルが生息できない環境になっていました
そこで、復田など里山的環境を整えることで、生きものの住みやすい環境を整備しています。
カエルが増えたということは、カエルが食べる小さな生きものが増えているということです。さらに、カエルが増えるということは、カエルを食べる大きな生きものが生息できるということだそうです。
カエルが生息しているのは、順調に整備が進んでいる証拠になります
次に行うのは「稲を干す」作業です
稲を干す理由は、お米を乾燥させるためです。乾燥させるのは、発芽しないようにしたり、籾(もみ)を外しやすくしたりするためです。
稲を干す方法は、刈ってまとめた稲を、稲架(はざ)にかけます。
この稲架というのは、稲をかけて干すためのものです。
今回の稲架は、周辺の竹を組んで作りました
田んぼにある稲を、すべて稲架にかけます