令和元年度 自然体験会「親子で田んぼ体験」稲刈り
2019年9月22日(日) 「親子で田んぼ体験」稲刈り
今回は、「親子で田んぼ体験」の稲刈りを行いました。
このイベントは、田んぼ体験を通じて幅広い世代の方々に里山での活動を知っていただくことを目的としています。
田植えを6月に実施しましたが、今回は稲刈り73名の方にご参加いただきました。
始めに、講師から稲について説明がありました。
前回6月にみなさんが植えた稲はぐんぐん成長し、穂に実がたくさん詰まって垂れ下がる状態となりました。この状態になると刈取り時期です。
と同時に、スズメが実を狙ってやってきます。そのため、講師が事前に網をかけてくれていました。
さて、この稲。このように穂に実をつけるためには、受粉をする必要がありますが、この受粉には「風」が重要な役割を持ちます。今年は台風による暴風で稲が倒れてしまいましたが、一方で受粉はバッチリできたようです。
沢山池の里山は、無農薬でお米を育てています。
農薬を使わないと、雑草が生えてきます。雑草が生えてしまうと、田んぼの栄養を吸い取られてしまったり、雑草が田んぼ内の風とおしを悪く、病害虫が発生してしまいます。
しかし、農薬を使ってしまうと、少なからずそこにいる生きものに影響が出てしまいます。
この沢山池の里山は、環境保全を目的としてお米をつくっているので、なるべくこの場所にいる生きものには影響を与えたくありません。
収穫量よりも、様々な生きものを優先してお米をつくっています。
本日、使う道具は「のこぎり鎌」です。刃がギザギザしているので太い稲でも刈ることができます。
説明を受け田んぼへ移動し、作業開始です
稲刈りの方法は、稲を1株まとめてつかみます。つかんだ稲の地面から5cmあたりにのこぎり状の刃を当てて、鎌を引くようにして刈ります。
雑草を刈るときに使う鎌と違い、のこぎり鎌は払っただけでは刈れないのでしっかりと稲をつかみます。
刈った稲は5株をまとめて1束にし、根元を麻ひもで結びます。稲はこの後、逆さにつるすのでほどけて落下しないようにしっかりと固く結びます。
作業のポイントは、数人で協力することだそうです
稲は意外と重く長いため扱いづらいです。なので、稲の束を持つ人と麻ひもで結ぶ人の2で協力するときれいにきつく結ぶことができます
刈る作業と結ぶ作業は、田んぼに稲がなくなるまで繰り返します
次に束を逆さにして「稲架(はざ)」にかけます。
この稲架とは、収穫した稲の束を干すためのものです。稲を干して乾燥させる理由は、お米に栄養を集めてうまみを凝縮させたり、お米から芽が出ないようにしたり、稲から籾(もみ)を外しやすくするためです
天気にもよりますが乾燥には2週間程度天日干しを行います。
稲架いっぱいに稲の束をかけ作業終了となりました
体験会は稲刈りまでで終了ですが、食べることができる状態になるのはまだまだ先だそうです。
稲を乾燥させた後は、
・稲穂から籾を外す「脱穀」
・籾からもみ殻を外す「籾すり」
・玄米の表面を削って白米にする「精米」
を行いやっと皆さんがよく目にする白いお米の状態になります。
最後に稲架の前で記念撮影を行いました。
ご参加いただいた皆さまありがとうございました。