令和元年度 里山ボランティア育成講習会(第2回)
2019年6月1日(土) 9:00~12:30 第2回 田植え
この頃は暑い日も続き、夏の兆しが少しずつ見えてきました皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ゴールデンウィークの長い休みからひと月ほど経ち、少しずつ疲れも溜まってきているころかもしれませんまた季節の変わり目は寒暖差も激しく憂鬱な気分になりがちではないでしょうか。
そんな時には里山の風景に触れて自然を感じ、リフレッシュしてみてはいかがですか
鳥や獣の鳴き声や風が草木を揺らす音、川のせせらぎなど自然の音に耳を傾けるだけでリラックスできるかもしれませんよ。
さて、そんな癒し効果抜群の自然を感じながらの里山ボランティア育成講習会。第2回はいよいよ「田植え」を行います
まずは入念なストレッチからスタート
「田植え」といっても大規模な田んぼでの作業ではないため、機械は使いません。田んぼに入って手作業で苗を植えていきます。
そういえば多くの農作物は種の状態から畑に蒔いて育てますよね。イネはどうして苗まで育ててから田んぼに植えるのでしょうか。
種から苗までの期間を苗床で育てることで、春先の不安定な気象条件から幼苗を守ることが出来ます
また、種の状態で田んぼに蒔いてしまうと、雑草のほうが生育が早くイネの生育の邪魔になるため、こまめな除草作業が必要になります。
こうした手間を省くことが出来る点も利点の一つです。
苗まで育てることで、イネの生育にともなう序盤の障害を取り除いているんですね
また機械での田植えの場合には、収穫の効率を上げるため、同じ時期に植え、同じ時期に収穫するのが好ましいとされています。
苗をあらかじめ同じ大きさに育ててから植えることで、生育のばらつきを抑えることが出来るそうです。
効率化にも一役買っているんですね。
と、ここまでさも当然のようにイネは苗から植えるもののように説明しましたが、種子を直接水田に蒔く直播(ちょくはん)栽培も存在しています。
ここでは詳しく説明しませんが、直播栽培にも苗植えにはない利点があります。
調べてみると楽しい稲作の世界が広がっているかもしれませんよ
前置きが長くなってしまいましたが、講習会の内容に移りましょう
今回植えるイネはうるち米ともち米。
みなさんがごはんとして普段食べているお米がうるち米、おもちやおやきに使われているお米がもち米です。
ちなみにうるち米の品種はひとめぼれ平成30年度の全国の作付面積がコシヒカリに次ぐ2位の人気のお米です。
(出典:米穀安定供給確保支援機構 平成30年産水稲の品種別作付動向について)
前回の講習で行った代掻きで柔らかくなった田んぼに、等間隔の列になるようにイネの苗を植えます。
テープでしるしをつけた紐を田んぼの端から端へ伸ばし、しるしの場所に3~5本の苗をひとまとめにして植えていきます。
イネにあたる日照の関係で、これ以上の本数をまとめて植えても収穫量は変わらないのだそうです
田植え作業ではイネを植えるだけでなく、苗を渡す役、紐を動かす役とサポート要員も重要です
手元に植える苗が無くなった人は畔に控える人からイネを渡してもらいます。
植える位置が畔から離れている場合には投げて渡します。
また、一列植え終わったら両端で紐を動かす人が新たなラインへと紐をスライドさせます。
迅速に田植えを行うためにも互いの連携はとても大事です。
和気あいあいと田植えにいそしむ皆さん。
講習生も徐々に田植えスピードが上がってきました
前回同様、休憩はこまめに取ります。
作業に熱中するとついつい時間を忘れてしまいがちですよね
今回は対策としてホイッスルを導入しました。ビーッという音で作業中断です。小学校の水泳の授業を思い出します
休憩後もどんどん田植えをしていきます
一時間半の作業で田植え作業は完了です。本日もお疲れ様でした
今後の講習会でこの苗たちを立派な稲穂にしていきましょう