平成30年度 里山ボランティア育成講習会(第10回)
2018年11月10日(土) 9:00~ 第10回 カントリーヘッジ・垣根づくり
ついに全12回の里山ボランティア育成講習会も二桁の第10回を迎えました。
明日の11月11日はポッキー&プリッツの日や麺の日など多くの記念日がありますが、11月10日は何の日か思い浮かばない人がいるのではないでしょうか?
知っている人もいるかもしれませんが、11月10日は、トイレの日です。い(1)い(1)ト(十)イレ!語呂合わせです沢山池の里山にいい気持ちで来ていただきたいので、沢山池の里山の仮設トイレは頻繁に清掃を行っています。
ですが、本日の作業はトイレ掃除ではないので話を戻しましょう
本日の講習はカントリーヘッジ・垣根づくりです。
午前はカントリーヘッジづくりです。カントリーヘッジって何という方もいるかもしれませんので説明します。カントリーヘッジとは伐採した木の幹や枝で作る低い柵のことを言います。
午前のカントリーヘッジづくりは新しく作るのではなく、既存のカントリーヘッジの補修作業です。新しく作りたい!と思う方もいるかもしれませんが、カントリーヘッジに補修作業は欠かせません。その理由は、木の幹や枝は伐採したその瞬間から少しずつ朽ち果てるからです。小さな枝は3年近く、木の幹だと10~20年で堆肥化します。極端な話をすると、新設したカントリーヘッジを20年間手入れも補修もせずにほったらかすと、その場はカントリーヘッジの面影はなく、木の幹や枝は朽ち果てた堆肥になっていることでしょう。補修を怠ったらカントリーヘッジはその姿がなくなるということです説明が長くなってしまいました。では本日の作業を見ていきましょう。
現場に到着です。どこにカントリーヘッジがあるの?補修作業じゃないの?と思いませんか?実は、昨年度の講習から今日までの約10か月で、草が伸びてカントリーヘッジが見えなくなってしまいました。夏前は草刈りばかり行っていた里山ボランティア育成講習会、草刈りを怠るとカントリーヘッジが見えなくなってしまうほど草が伸びます。草の成長速度恐るべしちなみにカントリーヘッジは講習生の左側です。面影がありません・・・。
ということで最初はカントリーヘッジに覆いかぶさっている草の除去です。手で除去するのが早いのですが、絡まっている草もあるため、手鎌も使います。
徐々にカントリーヘッジが姿を現してきました。平成25年度から設置しているので、初期の小さな枝はすでに堆肥になっています。堆肥となった分カントリーヘッジの高さが低くなるので、積み直すのが今日の目的です。
草の除去が終わったら、木の幹や枝を適当な長さで切っていきます。直径が8㎝程度の木は杭として使い、木の枝や直径15㎝以上の太い木の幹は柵としてカントリーヘッジの上に積みます。
まずは木の枝をカントリーヘッジの上に積みます。
次に使うのは直径が8㎝程度の木です。杭として使用するので、先端を打ち込める形状にするため鉈で削ります。
打ち込みやすい形状にした後はもちろん、打ち込みます。空振りをして近くの人や自分の足に当たらないようにしましょう。笑えませんよ
最後に直径15㎝以上の太い木の幹をカントリーヘッジに積みます。「ズーン」という効果音が聞こえてきそうな大きさです。写真では伝わりにくいですが、3人がかりで持ち運びをしなければならない重さでした。
直径が8㎝前後の木は、木の枝と太い木の幹を支えるための杭として使われ、木の枝と太い木の幹はカントリーヘッジの柵としての機能を果たすために使われます。では、どうして木の枝を積んでから木の幹を積むのでしょうかそれは木の枝が強風によって飛ばないためという理由もありますが、最大の理由は木の枝を沈ませて土と接触させることによる堆肥化を促します。今回の記事は堆肥ばかり出てきますねそれだけ堆肥は里山環境にとって重要ということです
本記事の最初の写真です。カントリーヘッジはどこにあるの?という状態から・・
こうなりました。違いが一目瞭然ですね
最後にはみ出した木の枝をカットして見栄えを整えます。
完成毎年恒例の記念撮影を行って午前の作業は終了です。来年もまた新しいメンバーを加えて記念撮影を行いたいですね
忘れてはいけません。初めて沢山池の里山に訪れる方のために、カントリーヘッジを周知する看板を講師の先生が作成してくれました。これでカントリーヘッジを知らない方も一目でわかります。
お昼休憩を挟み午後の作業です。午後の作業は垣根づくりです。
垣根づくりで使用する木材は大きく3種類です。一つ目に柵として使用する木の枝、二つ目は杭として使用する直径8㎝程度の木、この2種類が来たら最後は午前と同じく太い木の・・・ではなく竹です
作業の流れを説明すると、杭として使用する木を縦に打ち込み、竹を横向きにして竹の右端と左端を杭に固定します。杭と竹だけだと寂しく個性がありません、なにより小さな子どもがくぐり抜けることができてしまいます。そこで木の枝を使用しふさぐという工程を行います。
最初は杭として使用する木を打ち込みます。竹の長さを考慮して、木を打ち込む間隔を考えなければなりません。
次に竹を杭に固定する写真を・・・あれ、写真が消えてる・・・。
大変申し訳ありません。この先の写真が消えてしまいました
どうかこの記事を読まれている皆様は、WordやExcelをはじめとした作業中のデータはこまめに保存を行いましょう。
作業工程は先ほど説明しましたので、成果を見てみましょう。ここからの写真は、後日改めて撮影した写真を使用しています
こちらは杭と竹で形を作った後、木の枝を交差させ「×」の形を作っています。
こちらは杭と竹で形を作ってから、アーチ状の形を描くように木の枝を使用しています。個性が出ますね「十人十色」とはこのことです十人十色と似た四字熟語で三者三様や百人百様という言葉があります。どれも同じなのでは?と思うかもしれませんが、それぞれ違いがあります。
三者三様は、やり方や考え方が人それぞれであることです。
十人十色は、好み・考え・性質などが人によってそれぞれ違うことです。
百人百様は、百人いれば、百種類のありさま・すがた・かたちがあるということです。
それぞれ似ていますが、明確な違いは人数です今回の講習の人数は8名なので、「十人十色」というのが適切でしょう
将来的に「百人百様」の垣根ができることを祈願して、本日の講習会は終了です。
本日もお疲れ様でした。