平成30年度 里山ボランティア育成講習会(第3回)
2018年6月16日 9:30~ 第3回 講座・下草刈り
里山ボランティア育成講習会も、第3回目となりました
今回は、第1回、2回にわたり行った「田んぼ講習」ではなく、「樹林地管理講習」です
樹林地管理講習の講師は、森林インストラクターの久保寺さんです
梅雨の真っただ中ということもあり、朝からお天気は、すぐれず…
小雨が降ったり止んだり、ときおり雨が急に激しくなる場面もありましたが
午後の晴れの予報を信じて第3回目の講習会スタートです
はじめに、「里山」と「里山林の手入れ」について久保寺さんから、お話がありました
「里山」とは、人々の生活と一体となった環境で、常に人が手を入れながら、より快適に使いやすい状態に整えられた場のことです
また、「里山林」とは、人の手が入っていない自然林とは異なり、人の手が入った樹林地のことを言います。
その里山林は、過去に薪炭林として活用したり、日々の暮らしに必要な道具や、イスやテーブルなどの木工品の材料の切り出しの場として利用されていました。
しかし、人々の生活様式の変化や燃料革命などによって、里山林の必要性が薄れ、手入れもされなくなり…その結果として里山環境は荒れてしまいました。
以前の記事でも触れましたが、現代社会では民家を建てて生活するなどの再現はできないため、生きものの多様性を守ることを目的として、自然環境としての里山の整備を進めています。
里山の「ような」環境という意味で、これを里山「的」環境と言います。
樹林地管理の講習では、「里山的環境」を整備すべく、「里山の手入れ」について、学んでいきます
今回のテーマは「下草刈り」です
人工林を対象に、植付けや萌芽更新した苗木の成長が、雑草や灌木によって妨げられないよう、周囲の雑草や灌木を刈り取る作業です
この作業は、主に夏場に行われます 熱さとの勝負ですね
沢山池の里山では、土地は平なところが多く比較的作業は容易に行えますが、丹沢などは斜面地が多く、足場の確保など、危険が伴う作業になるそうです。
使う道具は…
大鎌、ノコギリ、ヘルメット、保護メガネ、軍手です。
作業の格好は、長袖・長ズボン・作業靴 水筒などを携帯して、水分補給も忘れずに
大鎌とノコギリは、カバーを付けて持ち歩き、カバーは腰に結束して携帯します。
草刈りの範囲は、サワガニ広場の近くと、第1、2回目の講習会を行った田んぼの上側、コナラの植樹地付近です。
先ずは、サワガニ広場付近からの作業です…
基本的には、大鎌を使っての作業となります。
刃物を使うので、危険防止のため隣の作業者とは柄の長さの倍以上の距離を保つようにして作業します。
今回の作業にも、OB会の方々にご協力をいただいたので、お手本になっていただきました。
刃を草に直角に当て、手前に掻くように引く…
序盤は、ぎこちない動きでしたが、コツを掴むと、作業はぐんと捗っていきます
普段使わない筋肉を動かすと、翌日以降の筋肉痛が気になるところですが…
午前の作業はここまで
お昼休憩をはさみ、午後はコナラ植樹付近の作業に入ります
午後の作業は、午前に掴んだ要領を活かし、作業もスムーズです。
腰高の草の根を分けて、ぐんぐん作業が進みます…
どうでしょう
向こうの景色が見えるようになりました
田んぼ側から見ると、こんな感じに仕上がりました
田んぼ手前の草は、次回の講習会で行います
途中、梅雨の風物詩、カタツムリに出会いました
今日刈った草も、すぐ伸びることでしょう
里山的環境を維持するべく、定期的に頑張りたいと思います