平成29年度 田んぼづくり講習会(第2回)
2017年6月4日(日)9:00~ 第2回 田植え
本日は田んぼづくり講習会で最もお米づくりをしていると感じられる作業です何を隠そう「田植え」ですあっ、タイトルに書いてありましたね
はじめに、本日の作業の説明です。今日は講習生のお子さんがちらほら参加しています横須賀はそれほどの都会ではありませんが、それでも身近な田んぼというものはとても少なくなっています。子ども達にとって田んぼ体験というものは、将来、身近な環境問題などを考えるためのいいきっかけになると思います。横須賀の小学校では、稲作を学習するために学校の敷地内に田んぼを作ったり、バケツで稲を育てたりと、様々な稲作体験がなされています。しかし、大きな規模ではないため、沢山池にある田んぼに入り、泥にまみれながら田植えをすることは今の子ども達にとって意義のあることかもしれません。
講師が今日の作業についての説明をしていますが、やはり子どもが一番興味をもってくれます
まだ2回目ということもあって緊張している方もいるでしょうか仲良くなるには同じ空間で同じ作業を共同で行うことが一番だと思います。昔を思い出してみると、そういえばと思い当たる節がありませんか?特に、一緒に苦労したとか、一緒に何かを作り上げたとか、一緒に目標を達成した、とかですね
稲を運びこみ、いよいよ田植え開始です
立っていた所のちょうど向かい側からスタートです。
人数がいるので作業が早いです今日は助っ人もいるのではかどります。助っ人の紹介です
講習生の方のお子さん達です。田んぼづくりOB会の方が指導しています。中々田んぼで田植えをする機会がないので、子ども達も楽しいのか笑顔が見えますね
ところで、田植えというと水田、水が張ってある田んぼへ植える、というイメージがあるかと思います。実は、水田ではない畑にも稲を植えて収穫するという農法もあります。通常の水がある田んぼに作付することを「水稲:すいとう」というのに対し、畑に作付する稲を「陸稲:りくとう」と言います陸稲の歴史については、縄文時代から行われていたという形跡があるとする説があり、水稲の歴史よりも古いのではないかとも言われているようです。現在、日本では水稲が主流ですが、陸稲も行われています。聞いたことないよと思われるのも無理はありません。農林水産省が水稲と陸稲の作付面積を公表していますが、平成28年のデータでは、水稲1,478,000haに対し、陸稲は944haしかありません。そして、陸稲の944haのうち932haは関東地方で生産されています関東では茨城652ha、栃木232haとなっています。何となく米づくりというと新潟や北海道を想像しますが、陸稲に関しては関東地方でそのほとんどが行われているんですね。陸稲で収穫したお米を食べたことはありませんが、水稲のお米よりもちもち感が少ないんだとか水稲に比べて管理のしやすさがあり、治水の技術が発展する前は比較的ポピュラーな農法であったようです。
完成です休憩を入れながら約1時間半といったところです。去年の里山日記にも書きましたが、手作業であった時代はこの面積であれば2~3人で行っていたようです
川で足を洗って今日の作業は終了です。今日は子どもが多いので川でこんなものを獲りました
アメリカザリガニです。荻野川で絶賛繁殖中です見つけたら駆除してくださいかわいそう、と思うかもしれませんが、アメリカザリガニを駆除しないと川の生きもの達がもっとかわいそうなことになってしまうのです
最後に、沢山池入口付近の湿地帯にも田植えをして終了です。この湿地はお米の収穫を狙ったものではなく、田んぼ環境にすることで生きもの達の住み処を増やすことが目的です。里山的環境再生の一環ですね
次回は草刈りです