平成28年度 収穫祭


日時:2016年11月13日(日)10:00~ 収穫祭

 

 今年もこの時期がやってきましたsign03そう、収穫祭ですhappy01里山モデル地区で獲れたものを食す祭り(?)です。収穫祭とは、その年の収穫を祝う古くからの慣習ですriceball各地で様々な形の収穫祭があります。公式な収穫祭もあり、これは『新嘗祭』と言います。読み方は「にいなめさい・にいなめのまつり」や「しんじょうさい」で、現在の祝日である勤労感謝の日(11月23日)の元となっている祭りです。あれ?祭りってことは祭日ってこと?と何となく疑問を持った方がいるかもしれないので、ここで豆知識ですsmile1948年(昭和23年)に「国民の祝日に関する法律」が施行され、全て「祝日」と統一されました。ちなみに、公式な収穫祭である新嘗祭の歴史は古く、飛鳥時代(592年~710年)の皇極天皇の頃から始まったと言われています。それから約1200年後、日本は1873年に太陽暦を採用し、その際たまたま新暦の11月23日が新嘗祭に当たったので、11月23日がそのまま勤労感謝の日となりましたmaple

 さて、それでは沢山池の収穫祭の様子を見ていきましょうeye

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 まずはこの沢山池の里山の活動推進協議会から一言karaoke続いて、テーブルやかまどなどの準備です。

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 薪はあらかじめ沢山池の里山で取ってきたものです。「薪」と一言で言っていますが、みなさんは実際に山で枝を切りだして薪として使ったことはありますでしょうか。薪は切り出した枝などを用途に応じて長さを整え、乾燥させるために干すという作業があります。この乾燥させるという作業が実は結構時間がかかります。木は内部に水分を含んでいるので、そのままでは燃えません。いわゆる生木という状態です。これを乾燥させて、内部の水分を除去しないと薪としては使えません。雨が降ったり、今の時期は夜露が付いたりと、薪の管理は意外と大変なのですclover作業をしているのは里山林手入れ講習会と田んぼづくり講習会のメンバーです。テーブルやイスも沢山池の里山で取った端材を使って・・・いや、さすがにそれは無理ですcoldsweats01テーブルなどは長坂町内会からお借りしました。ありがとうございますconfident右下は写真撮影者の影が写ってしまっていますねー。撮るアングルがイマイチですね。ええ、もちろん私が撮影しておりますcamera

 沢山池の里山を知ってもらうための展示物もあります。

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 左の写真は沢山池の里山の歴史などを記した展示です。これは当ホームページでも「横須賀市の里山づくり」と「沢山池の里山(長坂)」のページで紹介しています。右の写真は沢山池の里山を含む周辺の状況のジオラマです。とてもよくできていますshine沢山池の里山は大楠山の山頂へと続く登山道があり、知っている方はここから大楠山山頂を目指して登ります。私も登りましたが、山頂まで約1時間半から2時間程度で登れますので、お休みの日に家族でハイキングをするには丁度いい距離と時間だと思いますfuji難点は登山道の入口がとてもわかりづらいことでしょうかwobbly

 収穫祭に話を戻します。今日のタイムスケジュールはこのようになっています。

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 メインはもちつきですlovely沢山池の里山で収穫したもち米を使ってもちつきをし、みんなで収穫を祝いますbellおもちを蒸かす際には、里山の手入れで間伐した薪を使います。まさに人と自然の融合が織りなす里山の風景ですhappy01heart04

 準備も終わり、横須賀市の田神副市長からの挨拶で今年の収穫祭が始まりましたflair

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 ところで、この沢山池の里山ですが、実は横須賀市の土地ではなく、田んぼを所有されている農家の方や、ある民間会社から「市民緑地」としてお借りしている土地なのです。その会社とは、プロ野球チームの名前にもその名を冠する日本有数のあの鉄道会社です。ジャングル大帝レオがマスコットキャラクターですねleoこうした自然保護活動にも協賛いただいていますwink

 さあ、それでは会場内を見てみましょうsign01

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 今年はごはん、おもち、けんちん汁で収穫を祝いますhappy02ごはんですが、通常のうるち米ではなく、今年はお試しで酒米を作付しました。酒米はその名のとおり日本酒を作るためのお米ですが、日本酒を作ってしまうと社会的に大変なことになってしまうので、今年はごはんとして炊いて食べてみますriceball酒は酒でも「甘酒」を作ることは社会的に大変なことにはなりませんので、今年は試しに少量作ってみました。甘酒なら子どもでも飲めますので、来年は本格的に増産しようかなと思いますbottleというのも、今年は少量すぎてすぐなくなってしまいましたcoldsweats01

 ここでMr,ファイヤーを紹介しておきます。

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 沢山池には当然コンセントはないので電気がとおってません。なので、かまどで火を焚かなければなりませんimpact火を起こして絶やさないためには、薪をいっぱい詰め込んでおけばよいというものではありません。昔、小学校くらいで習ったと思いますが、火が勢いよく燃えるには酸素が必要です。酸素には助燃性という作用がありましたね?かまど内で酸素を循環させないと火は勢いよく燃えません。空気が循環するように隙間が必要なんですね。薪をくべながら微調整しなければなりません。Mr,ファイヤーの役割はまさにこれです。季節は秋から冬になろうとしており、外気温は低いですが、かまど周辺は灼熱状態でとても暑いですbearing

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 会場全体はこのようになっています。今年は約130名の方が参加してくれました。沢山池で行っている講習会の参加者、そのOB会の方、地権者の方、町内会の方等々実に多くの方が収穫を祝うために参じてくれましたhappy01

 さて、けんちん汁のあたりを見てみましょうeye

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 いや~、寒い時期には本当あったまりますし、外で食べるとなおさらおいしいですよねけんちん汁lovelyけんちん汁ですが、鎌倉の建長寺発祥の「建長汁」がなまった説と中国の普茶料理である「巻繊(ケンチョン・ケンチャン)汁」がアレンジされた説があるようで、起源がよくわかりませんでしたcoldsweats01しかし今日はみんなでおいしく食べれればよしですねscissors

 次はもちつきの様子です。

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 蒸かしたもち米を臼に移します。蒸かしただけの状態は固まったごはん状態です。これをまずはすりつぶすことから始めます。

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 この粒をすりつぶすという作業をしないともちつきの際にもち米の粒が飛び散りまくりますcoldsweats02ぐいぐいと力いっぱいみんなでこねます。結構な力仕事ですpunchすりつぶしたらいよいよもちつき開始ですsign03

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 去年の収穫祭の記事でも書きましたが、最近はもちつきをする機会がめっきり減ったと思います。昔は町内会やマンション管理組合などで正月にもちつきをしたりすることもあったと思いますが、以前ほどそういった話は聞かなくなった気がしますear子ども達の中にももちつきをやったことがない子が多くなってきているのではないでしょうか。

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 大人達の息が上がってきました。子ども達は僕もやりたいやりたいsign01とおおはしゃぎですhappy01notes初めて持つ杵の重さにふらふらしつつ、しっかりとおもちがつけました。

 ついたおもちに味付けをする係もいます。

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 味はあんこ、きなこ、おろし、磯部の4種類です。Mr,ファイヤーも大変ですが、このもちに味付けをする係も大変な仕事でしたcryingとにかくもちの量が多いのと次々やってくるもちを求める人たちへの対応でてんやわんやsweat01

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 みなさんおもちをほおばり、けんちん汁をはふはふし、とてもおいしそうな様子ですdeliciousこうして外で大勢の人と食事をすると見えない調味料が働くのか一層おいしく感じますねconfident

 ところで、例の酒米はどうでしょうか?

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 ・・・食べられないということはありませんが、いつも食べているごはんと思って食べると食感が違います。まず、ごはん特有の粘り気というかもちもち感というかそういったものはまるでありません。味付けのされていないパラパラチャーハンを食べている感覚というと伝わりますでしょうかsmileふーむ、やはり用途ってやつを侮ってはなりませんなbleah

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 さて、去年の収穫祭の記事をご覧になった方はこの写真が何だかわかりますでしょうか。田んぼづくり講習会と里山林手入れ講習会のOBの方々です。相変わらず素敵な笑顔ですhappy01heart04今年の講習生も一緒に写りました。こちらです。

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 個人的に好きな雰囲気なので、来年以降もこの写真を撮り続け、恒例化してしまおうと思いますhappy02肖像権で権利使用料・・・?はて、何のことかよくわかりませんsmile

 今年の収穫祭は、他にも催しがありました。まずはこちらdownwardleft

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 こちらは子育て世帯の方々が主催する活動で、子ども服と少々の大人用の服をなんと無料で配布していましたsign01まだ着られるのに捨てるのはもったいないというコンセプトの元、使ってくれる方に差し上げるという本当のフリー(無料)マーケットが展開されていました。

 そして・・・

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 森の音楽家ならぬ、里山の音楽家が演奏を披露sign01楽器の名称ですが、右からケーナ、三線、三線、オカリナです。「ふるさと」を演奏し、参加者の方とともに歌いましたnote里山に響く楽器の優しい音色がますます「里山」としての沢山池を引き立てます。やはり人と自然は切り離さず、融合し共生してこそお互いのよさが発揮できるというものですconfident

 

 楽しい時間はあっという間に過ぎ、好評を博した今年の収穫祭も無事終わりました。参加してくれたみなさまありがとうございましたhappy01準備から来てくれた講習生やOBの方もお疲れ様でしたconfident来年もよろしくお願いしますpaper

 さて、冒頭でも書きましたが、収穫祭は収穫を祝う祭りです。そこには収穫に対する感謝の意も込められています。収穫物は自然があってこそ成り立つものであり、収穫を祝うとは自然へ感謝をするということでもあります。失われていく環境もある中、この沢山池の里山的環境はみなさんの協力により里山として保たれています。これを次世代に残していけるよう、長く収穫祭を続けていきたいものですconfident

 

cloverお片付けclover

 最後はゴミを分別し、火の始末をして終了です。みなさまお疲れ様でしたhappy01

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