平成27年度 田んぼづくり講習会(第6回)


2015年10月10日(土)9:00~ 第6回 脱穀

 今年の5月に始まったこの講習会も、今日でついに最終回ですhappy01note
耕すところから始まり、収穫できるまでになりました。では、様子を見てみましょう!
H27田んぼ⑥-1.jpg 今日は脱穀です。お米になる部分とそれ以外の部分を分ける作業ですね。機械で脱穀するので重労働ではありません。昔は千歯こきを使ってやっていた作業です。千歯こきって小学生の教科書に載ってたアレのこと!?と思った方。そうです、それですwinkあるいは、足踏式脱穀機なんてものもあります。こちらは市内の小学校で実際に使って脱穀をしているところもあります。
H27田んぼ⑥-2.jpg 本日使う脱穀機はこちらです。キャタピラがついていて赤い色…何かを彷彿とさせる形をしていますねsmile
 ところで、前回、スズメの被害が発生していると記事にしました。はざ掛けの際に網をかけましたが、やられました。


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 左の写真ははざ掛けをした場所の下の地面です。そこを拡大した写真が右です。無数の籾が落ちています。この写真だとわかりづらいと思いますが、籾の中は食べられてしまっていて空っぽです。講師の方曰く、スズメの被害がなければあと5kgは収穫量が上がっただろう、とのこと。とはいえ、スズメを捕獲するわけにはいきませんので、食べられないようにこちらが工夫しなければなりません。来年はどうしようかな…sad
 気を取り直して脱穀しましょうsign01

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袋をここにセットします、と説明中。
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ここが回転して籾を取ります、と説明中。

 脱穀機ですが、とても効率的で機械の威力はすごいなと感じさせられますが、それと同じくらい音がすごいんですcoldsweats01機械の近くでは会話ができないほどの轟音が沢山池に鳴り響きました。実際、この機械をどのように使うかというと、写真で順に説明します。
H27田んぼ⑥-7.jpg下矢印.jpgH27田んぼ⑥-8.jpg下矢印.jpgH27田んぼ⑥-9.jpg下矢印.jpgH27田んぼ⑥-10.jpg このような流れです。脱穀機の左側に稲を入れ、中のローラーが高速回転しているので、稲は自動で右に流れます。準備の時に付けておいた袋の中に籾が分けられて落ちてきます。籾以外の部分は脱穀機の後ろから排出されます。稲1束脱穀するのに大体10~15秒ほどです。とにかく早いsign03

 脱穀の様子を動画撮影しましたmovieその様子はこちら⇒http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0120/movie_channel/sizen/tanbo6.html

H27田んぼ⑥-11.jpg これが「籾(もみ)」と呼ばれる状態です。ここから殻を取り除いた次の段階が「玄米(げんまい)」、その次に、玄米を削り、お店で売られているいわゆる白米にする作業を「精米(せいまい)」と言います。籾はお米の種子ですので、種まきをすれば芽が出ます。一部は来年用の苗にするために、越冬させて種まきに使用します。玄米は健康食として売られてますよねconfident発芽玄米など、最近は健康によいということでよく目にするようになりました。

 さて、籾を取ってしまった残りの部分ですが、こんなにあります。H27田んぼ⑥-12.jpg これをどうするか?あとのお楽しみですcatface
 

 さて、籾ですが、合計で38kg収穫できました!籾から精米までの段階で約30%程重量が減ると考えると、精米段階では約27kgくらいでしょうか。大まかですが、人一人が約8ヶ月食べていけるだけの量といったところです。スズメの食害が約5kgと考えると、いかに深刻かがわかりますwobbly農家にとって収穫量が減ることは死活問題です。

 脱穀は終了しました。籾以外の稲の部分ですが、これは稲藁(わら)にしてしまいます。昔は藁を編み、草鞋や編み笠などの加工品にしていたようです。今日は藁自体を編むことと、ちょっとした正月飾りのようなものを作ります。
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うまくできないなぁ…って、できてますよcatface
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縄跳び出来るくらい長い藁ができましたhappy01


 次は、飾りです。これ、正月時期に買うと結構いい値段しますよねsweat01
H27田んぼ⑥-17.jpg これを手作りします。

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H27田んぼ⑥-19.jpg とにかく力技ですrock引っ張ったりねじったり、押さえつけたりとプロレスさながらです。笑
 一束を3つに均等に分け、三つ編とはまた違った編み方で編んでいきます。初めてなので難しいですが、みなさん出来ていました。

 さて、約半年の講習会も今日で最後です。最初は参加者のみなさんには不安と緊張があったと思いますが、最後は打ち解けられたと信じています。
この講習会を通して、横須賀の自然に興味を持ち、これからも里山活動に参加してくれることを願っています。最後に参加者の感想を一人ずつ聞いて本講習会はおしまいです。
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 みなさん、全6回の講習会本当にお疲れ様でしたconfidentこの田んぼ講習会の日記も今日が最後です。それではみなさん、また来年お会いしましょうhappy01






 さて、今回の生きものですが、沢山池にいるバッタ達を紹介します。


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H27田んぼ⑥-23.jpg H27田んぼ⑥-24.jpg
 左上:オンブバッタ  右上:クビキリギス  左下:ツチイナゴ  右下:コバネイナゴ

 ほかにも様々な種類がいると思うのですが、撮れたのがこれだけでしたdespairオンブバッタは大きい方がメスです。得てして、昆虫などはメスの方が体が大きいことが多いですね。産卵のためにオスより大きな体をしているようです。クビキリギスは、クビキリギリスとも言います。アゴが強く、稲などを噛んでいる時にクビキリギスの体を引っ張ると、噛む力が強すぎて頭の方が取れてしまうことから名付けられたそうです。そこまでして噛むのか、という気がしないでもないですがcoldsweats01イナゴは悪の軍団と闘う某ヒーローを彷彿とさせる容姿をしています。かっこいいですねshine地方によっては佃煮として食用にしているところもあります。食べたことはないのですが、小エビに似た食感だとか。
 バッタと書きましたが、イナゴとかキリギリスってバッタ?と疑問に思った方がいますかね。これらは分類上全てバッタです。バッタ目(もく)に分類され、その中でさらに細かくバッタ科、オンブバッタ科、イナゴ科、ヒシバッタ科、ノミバッタ科などに分類されます。つまり、広い意味では全部バッタなんですね。

 バッタ以外にも様々な生きものが沢山池には生息しています。写真で見るより現地で実物を見る方がワクワクしますし、楽しめますnote
ぜひ一度沢山池に足を運んでみてくださいconfident