平成27年度 田んぼづくり講習会(第5回)


2015年10月4日(日)9:00~ 第5回 稲刈り

 田んぼづくり講習会も残すところ今日を含めてあと2回となりました。
今日は稲刈りですhappy02苗を植えて下草刈りをして、と地道な作業を繰り返してきましたが、ようやく収穫できる日がきました。
H27田んぼ⑤-1.jpg 今日はのこぎり鎌といって刃がギザギザしたものを使用します。通常の鎌と違い、万が一手などを切ってしまうと傷口が大変ひどいことになってしまいますshock慎重に安全に使用し、ケガのないようにしましょう!では、田んぼに移動します。

H27田んぼ⑤-2.jpg 去年まではいなかったのですが、今年はついに見つかってしまいました。そう、稲の天敵『スズメ』ですchickなので、今年は稲に網をかけました。これを取り外すところから今日の作業は開始です。
H27田んぼ⑤-3.jpg さて、稲ですが、刈ったらすぐにお米にするわけではありません。「はざ掛け」といって稲を天日干ししてから脱穀を行います。はざ掛けをする際に稲を束にしてしばるのですが、しばるために使うものは、去年の収穫時に残しておいた、よく乾燥させた稲わらを使います。ひもを使用してもいいのですが、材料は常にリサイクル・リユースをして使った方がコスト的にも環境負荷的にもいいですよねconfident
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こうやってしばります、と説明中。
 

 では、稲を刈っていきましょうsign01刈った稲は5束前後を目安にその場でしばっていきます。
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稲刈り完了sign03happy01
 
 次ははざ掛けです。束ねた稲が畦や田んぼに置いてあるのが見えます。これを運びます。
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はざ掛け完成sign03smile


 あ、まだ完成ではありませんね。今年からスズメが稲を食べてしまう被害が出ています。これにも網をかけなければなりません。
 

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 今度こそ完成sign03lovely

 スズメも必死なので網をかいくぐって侵入してきたりするそうですが、スズメは空中でその場にとどまる事ができないそうです。なので、空中で静止して稲を食べるということはないようです。スズメに限らずですが、確かに空中で静止している鳥や虫を見かけることってありませんね。世界には空中静止できる生きものもいるようですが、沢山池にはいないようですcoldsweats01
 はざ掛けですが、乾燥させることと、稲穂を下に向けることで根からの栄養分が下にいき、その栄養分が籾に到達することでよりおいしいお米になるんだそうですriceball現在は乾燥機などを使って室内で行う農家さんが多いようですね。この講習会では収穫量にはこだわっていませんので鳥に食べられてもそこまで問題はありませんが、農家さんにとって鳥害や虫害は死活問題ですので、さもありなん、ですね。
 この状態で約1週間干し、来週には脱穀します。今日の作業はここまでです。みなさまお疲れ様でしたconfident
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 さて、今回の生きものは、ついに姿を現しました『マムシ』です。
H27田んぼ⑤-19.jpg マムシは身近にいる毒蛇として有名ですね。噛まれると命にかかわる事態になることもある危険なヘビです。
 さて、そんなマムシですが、近年では数が減ってきており、地域によっては絶滅危惧種、準絶滅危惧種に指定されています。神奈川県では、県立生命の星・地球博物館が2006年に調査した結果に基づき、減少している種で要注意種になっています。マムシは良好な自然環境に生息する生きものなので、その良好な自然環境が減るとマムシの数も減ります。つまり、マムシがいるということは、恵まれた自然環境がある、という証拠になるということです。
 ところで、マムシは攻撃的なヘビではありませんので、自ら人間に近付くことはありません。今回は茂みから突然出てきましたが、何があったのでしょう?

講師「マムシは目がよくないんですね。なので近くに人間が近づいてきても見えないんです。噛んでくる場合というのは、目が悪いがゆえにびっくりして自己を防衛しているのでしょう。今回はさっきまであった稲がなくなってしまったのに気付かず、いつものように田んぼに降りてきたのかもしれません。」

なるほど、田んぼには蛙などの餌となる生きものがいますからね。触った感触ですが、背中側はザラザラ、お腹側はツルツルしていました。